「ドラゴン桜」の大ヒットの影響か、現在、東大が注目されている。私は仕事柄、80人超の東大生の採用面接を行っているが、その中で気付いたことがある。東大生には”パソコン君”タイプと”一休さん”タイプの二種類の東大生がいるのだ。

  ”パソコン君”は命令を与えるとその通りに忠実に処理してくれるが、自ら考えることは苦手。一方で一休さんは様々な課題に対して、知恵を振り絞って創意工夫することにより勉強の効率を上げられるタイプだ。

 世の中の東大生に対するイメージは”パソコン君”ではないだろうか。受験専門塾の用意する膨大なテキストをマシーンのようにこなし続けることによっ東大に入学したタイプばかりと思われているだろう。

 現在の日本の中高教育は決まりきった教科書、マニュアル通りの指導をする先生・・・・・。教えられる側の生徒には選択の余地が無く、受身的過ぎる授業があるだけ。そういった教育現場で育ち、社会に送られた「受験戦争」世代が現在、ビジネスの現場の最前線に立っている。マニュアルとなる教科書もなく、丁寧に指導をしてくれる先生のような上司もおらず、苦労しているのではないか。

 だからこそ、今後、東大を目指す人たちには、一休さんタイプの合格を目指してもらいたい。
 頑張れ、一休さん