青チャートの利用法

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こんにちは、赤坂です。
最近僕が更新しまくりです。^^;

さて、本日は青チャートの利用法について。。。

『青チャート』や『一対一対応の演習』など、これまでにオススメしてきた参考書は、いずれも入試の基本〜標準レベルの解法を網羅的に身につけるために使うという位置づけのものでした。

ここでは、それらの教材からどのように解法パターンを抽出し、身につけていくか、ということを考えてみたいと思います。

これまで「解法のパターン」という言葉を漠然と使ってきましたが、どうも言葉が先走っている感が否めません。
それでここで少し「解法のパターン」というものを要素分解してみようと思います。

ある数学の問題を思い浮かべて下さい。

その問題を解くのに必要なことは何でしょうか?

僕が考えるに、それは、

1.気付き(方針の決定)

2.形式化(公式・定理の運用)

3.処理(計算)


の3つだということです。
それぞれについて解説していきます。

1.気付き

まず、ある問題を見たときに「どうやったら解けるだろう?」「どんな定理が使えるだろうか?」ということを考えます。
そのときに、「この方針でやったらどうか」ということが思いつくかどうか、というのが“気付き”です。
解法の方針は実際には一つではなく、むしろ複数あるのが普通です。
従って、とにかくいくつでもいいので、解けそうな方針を自力で立てられるか、というのがポイントとなります。
この気付きが上手くできない原因は、

(a)まだ習っていない内容が出てくる問題である
(b)習っている内容が、全く見たことのないパターンで出ている

のどちらかとなることがほとんどでしょう。
いずれにしても、気付きができない場合は、解答・解説を先に見てしまい、どのような内容を運用すればその問題を解くことができるかを確認すれば良いのです。
あとは復習時にきちんと気付ければOKです。

2.形式化

これは、問題に与えられている条件を上手く数式に落とし込むことです。
計算問題のような単純なものなら、このステップは必要ありませんが、多くの問題では、与えられている条件を数式に表す必要が生じてきます。
このときに定理や公式などの既習内容を動員することになります。
この形式化が上手くできない原因は、

(a)問題文に出てくる用語の意味、定義が分からない
(b)使うべき公式や定理が“身についていない”

のどちらかとなることがほとんどでしょう。
いずれにしても、原因となるのは知識の不足、あるいは知識の定着不足です。
教科書に出てくる用語の意味をなどが分からない場合は、○で囲った上で調べましょう。
基本的な定理や公式が全くダメな場合は、教科書の例題レベルの問題を解くなりして基本事項をおさえるのが先です。
それが出来ていても解けない場合は、解法を見て「どの定理を、どのように使っているか」を自分なりに解釈して、できればノートや問題集の隅にでも書いて欲しいものです。

3.処理

これは形式化されたいくつかの式を解くことによって答えを導くことです。
実際には、方程式・不等式を解いたり、微積分をしたりといった計算処理でカタがつく部分です。
計算力をつけておけば、こうした処理が早く・正確にこなせる上に、解答解説を読んで解法のパターンを理解する上でも、数式を追うのが苦でなくなるのでかなり効率が上がります。
これは日頃の訓練がものを言いますが、桐書房の『計算力トレーニング』シリーズを使うことでかなりの部分、強化が可能です。


以上のように、数学の解法パターンを、「気付き」「形式化」「処理」の観点で分類し、そのうち自分はどれが出来ていないのかを分析してみてはどうでしょうか。

例えば、一つ一つの問題について、

<5/16>
・気付き:×/原因(b) →5/17○
・形式化:× /原因(a) →5/17○
・処理:○ /この程度の計算はできる
余弦定理を「どの三角形」に「どの辺を起点として」使うかが重要!


といったコメントを付すなどすれば相当に合理的な解法パターンの理解と暗記ができるはずです。


【今回の記事で出てきた参考書】

・解法パターン網羅用メイン参考書

新課程 チャート式 基礎からの数学

1対1対応の演習/数学I大学への数学

大学への数学 1対1対応の演習 数学A

高校入試突破計算力トレーニン