☆ じゃあ、なんなのよ ☆
ボスが言いました。
「ほら、お前の覗きのレポートを出せよ。」
残念ながら、ぼくは覗きが趣味ではないので、覗くだけでは満足してはいけないのです。
何かしらアウトプットをしなければ。
そうそう。
ぼくは自称プログラマです。
でも、自分的にはデザイナがいいと思っています。
ところが、そんなぼくは、木曜日の流体力学の試験を何とか乗り越えなくてはなりません。
要は。
この「要」が大切なのですが。
大学生であるから、自分が打ち込みたいことに打ち込むことが許容されるんです。
だって、打ち込むことができる身分と時間が与えられていますし。
将来の役に立たないって?
確かにそういう性格を持つものもあるかもしれません。
けれども、そもそも将来何をするのかも具体的に決定しているわけでもなくて、何の役に立つのかも曖昧なんです。
それなのに、「役に立たない」「無益だ」と言って排他してしまうのは実に惜しい。
「生きる」ことの評価をする。
それが、最終的にその人が生み出したもので評価されることもあります。
でも、その人がどのように生きてきたのか、その過程と内容自体がその人自身にとって評価できるのであれば、他人の評価以上にその人にとって価値のある評価になるはずです。
大学生という人生の一時期に、その人自身にとって充実した生活を送ることができるのは、この上なくゴージャスで贅沢でありがたいものだと思います。
ボスが、ふむ、と言います。
「つまり、お前は、マージャン三昧の学生生活も俺にとっては有益なものだったはずだ、と主張するわけだな。」
「いかにも。」
ボスはアゴをつるりとなでました。
「主張としては弱いな。」