こんにちは、東大医学部3年の赤坂浩二です。
二回目の更新です。
本日は、受験生なら誰でも通るであろう問題、、、「内職」について書いてみたいと思います。

「内職」というのは、学校の授業等の時間に自分のための学習を進める行為のことです。
例えば、受験で選択しない世界史の時間に数学の問題集を解いたり、つまらない現代文の授業時間で古文単語を覚えたり、といったことが含まれます。

内職は限られた時間で学力を上げなければならない受験生にとっては、非常に有効に機能し得ます。
僕の出身校である開成高校などでは、5〜6割くらいの授業は「内職OK」で、教師もあまりうるさく文句を言いません。
僕の場合は、その時間を最大限利用して、受験のための勉強に学校の授業時間を活用していました。

自宅に帰って夜に勉強するよりは、学校で勉強を進める方が、ゲーム、マンガ等の誘惑も少なく、圧倒的に効率がいいはずです。
内職を取り入れることが理に適っているということ自体は、皆さんも納得されることでしょう。

しかし、内職行為に否定的な教師がほとんどを占める学校(話を聞く限りでは公立高校などに多いし、また実際、私の小学・中学でもそうだった)では、内職行為が発覚した途端に、教師に参考書を取り上げられたり、こっぴどく叱られて嫌味を言われ続けるなどの “被害”が発生すると言います。
こういった学校で堂々と内職をするのは、かなり骨が折れるでしょう。
実際に、内職を始めようとした途端に教師との確執が起こるケースが、僕自身が指導している生徒を含め、多数報告されています。

本来なら、授業の質に自信を持てない(つまり生徒の学習成果に対する結果責任を背負うつもりのない)教師が、「内職をするな」「俺の授業を聞け」と主張するなどといったことはもってのほかです。
しかし、こうした教師が生徒の言い分をきちんと聞くことは稀ですし、実際にそういった教師が存在していることは事実ですので、その対策を考えなければなりません。

今回考えてみたいのは、「内職を実行することの決定基準」と、「実行に移す際の技術」についてです。

1.内職を実行することの決定基準


これまで僕は、ある授業において内職を実行するか否かを、次の基準で判断すべきだと主張しました。

・受験科目でない
・受験科目だが、自分の判断として役に立たない


以上のいずれかの場合に内職せよ、ということでした。
しかし、これだけの基準で上手く行かないことも分かってきました。
そこで、内職を実行する際の決定基準を、次のように書き換えてみてはどうか、と思います。

(内職現実性)=(得られるメリット)−(内職にかかるコスト)≧0


要するに、内職から得られるメリットがコストを上回るなら内職せよ、ということです。
また、大雑把にメリットとコストを定式化すると、

(得られるメリット)=(得られる勉強時間)

(内職にかかるコスト)=(内職をすることで浪費される時間)


です。

例えば、ある授業中に、内職をすることで40分の勉強時間を得られるとしましょう。
しかし、後で教師が怒って問題集を取り上げに来ると、それ以降の勉強が進まないので、圧倒的に“浪費される時間”が多くなってダメです。
呼び出されて説教を聞くハメになるのも時間の浪費です。
教師に授業の度に文句を言われ、家に帰ってから「あの教師ムカツクー!」と怒って勉強が手につかない、あるいは勉強してもイライラが募って集中できないのも、結局は時間の浪費に帰着できます。

これらを大雑把に勘案して、内職してメリットがあるかどうかを、授業ごとに決定していけばいいわけです。
もちろん、一度内職を諦めた授業でも、後で内職可能になるかも知れませんし、その逆もありえます。
ここら辺は絶えず時間の使い方を振り返ることが大切になってくると思います。


☆内職コストが高すぎる場合の対処法☆

まず、受験科目の授業の場合、おとなしく授業を聞いておくのも手です。
下手な授業でも得られることはゼロではないはずです。

受験科目の授業でなくても、参考書や問題集を解くのでは無く、頭の中で自分の学習状況を振り返ってみるのもいいでしょう。
復習をすべき箇所は無いか、とか、次に使う参考書はどうしようとか、あるいは大学に入ったら何しようかと考えるのモチベーション向上に役立っていてGoodです。

2.実行に移す際の技術

内職実行に際しては、以下の3パターンが有効であると思います。

・普通に内職

これが出来れば苦労しない…と言われそうですが、堂々と内職できるのならば、やりたいようにやればいいと思います。

・後ろめたさ発揮型内職

参考書・問題集は膝の上に置くか、教科書に挟んで隠す。
授業中は定期的に黒板の方を向いて「授業を聞いているよ」とアピールする。
あてられたらきちんと答えるよう努力する。

これら3つを実行するだけでも、教師から見た印象はだいぶ違います。
上手くやればバレないので、現実的な方法でしょう。

・徹底内職

問題集などは全てコピーをとってプリントにしておく。
色つき(赤、緑など)の下敷きを買っておく。
色つきの下敷きの下に問題集のコピーを挟んで、教壇からバレないようにして読む。
このやり方は問題集をコピーする時間とお金がかかりますが、何よりバレにくいです。
また、コピーしたプリントの中から、解けない問題のものだけを集めた復習カードが作れます。
「後ろめたさ発揮型」のテクニックも組み合わせると、かなりバレにくいのではないかと思います。


その他、有効なテクニック案などありましたら、是非ともコメントをお寄せ下さい。
ここらへんのアイデアは皆で共有しましょう!


もちろん、内職は他の生徒や授業の進行の妨害をしないという前提があってこそ成り立つものです。
今さら言うのも何ですが、紳士的にやってくださればと思います。

ここでは教師との関係構築法については深く突っ込んだことは描きませんでした。
それはまたお話できればと思います。